日本的なるもの?

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週刊サッカーダイジェスト 2010年 8/7号増刊 永久保存版 日本代表 「激闘の記憶」 [雑誌]
サッカーワールドカップ南アフリカ大会の日本代表は、一次リーグを突破したところでエンドになってしまいました。カメルーン、オランダ、デンマークの一次リーグとパラグアイの日本代表戦4試合を見てますと、弱いようにも思えるし強いようにも見える。いままでの国際試合やWC予選やアジアカップなんかを見てても思ったんですけど、不思議に名だたる強豪の色を消してしまうというところは、相当に緻密な組織的戦略が生かされているわけで、これは日本代表の誇れるところだと思うんです。オモロイ試合かどうかは別にしてね。

オランダVSブラジル戦なんか攻守が凄い迫力というか、日本と闘った時のオランダとは別チームに見えるような感じ。今回に限らず、かつてのマイアミの奇跡の時のブラジルにしてもそうでしたけど、いつものブラジルじゃなかった、というか日本がブラジルの色を消してしまった。それはそれでまあ大したものだとは思うけれど、どうもスッキリしない。強豪国同士の今日のドイツ-アルゼンチン戦なんかだと、全体アルゼンチンが押していてもドイツはカウンター一発でアッサリ点をとる。でも日本の場合はそうならない。相手に点は与えないけどこちらも点がとれないから、試合が動かず消耗するだけ。これをマスコミは決定力不足というけど、これはもう日本の国民性で、もはや練習とかで簡単に治るものじゃないと思うんですね。

1Q84 BOOK 3
話が飛躍しすぎるかもしれないけど、スポーツに限らず、文化・芸術の分野においても、同じように、なんか日本的なるものにずっぽり包み込まれてしまってる気がします。たとえば最近のベストセラーになるような文学というか小説。あたしは最近ノンフィクションや時代小説ばかり読んでるもんで、そんなにデータがないんですけど、印税をしこたま稼いでいるような最近の日本の作品って、緻密で、計算されていて確かに良くできているんですが、チマチマやってるばかりで決定力不足なんですよ。だから読後感が骨粗鬆症になる。日本サッカーと同じ物足りなさを感じてしまうんです。どうも満足しちゃいけないような気になる。認めてしまうとアカン気がする。いまの日本人が求めていたり、表現できるものが、そういうタイプのモノに落ち着いてしまっているのかなと思います。日本のかつての文豪はもっと骨太なところがあったと思いますけどねえ。

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しかも日本人はそれで満足しているように見える。和製ベストセラー小説が北欧やロシア方面で高い評価をされているそうですが、案外それらの国の人は日本代表のサッカーも評価しているのかもしれない。辛気くさくて難解なのが好きな国民性だったりしてね。音楽、映画に関してもそうです。国産にはガツン!とくるものがない。企業のビジネスもそう。国産のクルマや家電製品もそう。そしてその最たるものは日本の政治でしょう。それでどうする?と言われれば、いや別に、と言うしかないんですけど、サッカー日本代表の闘いぶりを見ていてそんな妄想をしてしまったわけです。その闘いぶりと結果には、現代の日本的なるものの全てと重なる既視感がありました。となるともう強いか弱いかの評価なんかできません。

まあサッカーなら世界トップのFWを強引に国籍変更させて使うという手があります。それをやってまで強いチームにする国なのならば、サッカーよりもまずは総理大臣のほうを先にすべきでしょうね(笑)。でもあたしは、このニッポン的なる脆弱さ、結構好きなんです。歴史的に見てもずっとそういう態度でやってきた島国民族だしね。もう治すのはムリですよ、たぶん。


お〜い!潤ちゃん、もっとガツンとカマしたらんかい!
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