蒸気機関車と鉄道趣味
32後編
ホームページ 鉄道トップページ 旅の写真トップページ

国鉄 七尾線/能登線のC56形、C11形、C58形 前・中・後編(1973.3.31〜4.1)

後編 「七尾機関区」

(minolta SRT101・ロッコール58/135mm f1.4〜3.5・fujicolor N100)

中編「ふるさと列車おくのと号」に戻る

バック運転で峠に挑むC11328を車窓から撮影。上り『おくのと』9422レ。
窓は全て閉じられており、鉄ファンがひとりも顔を出していない。これが夏ならこうはいかなかっただろう。
(C11328[七] 能登線 宇出津〜穴水 73.4.1)

『おくのと』の車窓から。
列車は穴水駅に到着、数分間停車した。14時50分発車。
(能登線/七尾線 穴水駅 73.4.1)

お座敷車両の1号車(愛称:のと)スロフ53 2025車内の様子。
暖簾が掛けられ、衝立に仕切られた小上がりタイプの居酒屋風お座敷だ。が、
残念ながらこちとらは中学生なのであった。
不思議にこの旅では鉄ちゃんをほとんど見かけずじまい。
(七尾線 穴水〜七尾 73.4.1)

『おくのと』の車窓から。
田鶴浜駅の駅名標。DC急行急行『能登路5号』と交換のため数分間停車。
15時30分頃。
(七尾線 田鶴浜駅 73.4.1)

田鶴浜駅での交換待ちの間、キャブ内を覗かせていただいた。何かとゆるい良き時代だったなあ(左)。
編成の先頭、お座敷車両の1号車デッキより連結部の正面ナンバープレートを撮影(右)。
(C11328[七] 七尾線 田鶴浜駅 73.4.1)

列車は七尾駅に到着した。穴水→珠洲→七尾と乗ってきた『ふるさと列車おくのと号』だが、ここで途中下車。C11は本日お役御免となりクラへ入る。七尾から金沢までの牽引機、C58140への付け替え作業と発車シーンを撮影したのち、七尾機関区構内を撮る。上り『おくのと』が到着するこの時間帯のみ、七尾機関区所属の蒸気機関車3種、全4両が、ここで一堂に会するのであった。

バックでふるさと列車を牽引してきたC11328が開放後退し(写真右奥)、
代わってC58140が編成の先頭に向かう。15時50分頃。
(C58140[七]・C11328[七] 七尾線 七尾駅 73.4.1)

連結のためゆっくりと後進する赤いナンバープレートのC58140。後方は金沢まで牽引されるふるさと列車編成。
C58140は1939(昭和14)年汽車製造製。
74年3月に廃車後、石川県羽咋市の今浜海浜児童公園に保存されていたが1995年に解体された。
(C58140[七] 七尾線 七尾駅 73.4.1)

機関車の付け替えが完了し、発車時間を待つC58140。
今回の撮影行では中型機のC58がやたらと立派に見えること。
(C58140[七] 七尾線 七尾駅 73.4.1)

15時59分、金沢を目指して発車する上り急行『ふるさと列車おくのと』9412レ。
終点金沢駅への到着時間は17時27分である。
(C58140[七] 七尾線 七尾駅 73.4.1)

七尾機関区の蒸気機関車たち
1973(昭和48)年4月1日時点の
七尾機関区籍の蒸気機関車は以下の4機。
C58形…C58140
C56形…C56124
C56形…C56159
C11形…C11328

C56124は貨物列車を牽いて、七尾〜輪島間の七尾線を一日二往復していた。
朝発の貨161レ(七尾〜穴水)貨8161レ(穴水〜輪島)が
輪島で折り返して貨8166レ、貨166レとなり、
15時20分頃に七尾に戻ってきた。補給ののち側線で夜の運用を待つ姿を撮影。
17時頃、貨173レを牽き出発、ふたたび輪島まで往復する。
(C56124[七] 七尾機関区 73.4.1)

C56124は形式入りの赤いナンバープレートを装着。永らく七尾線で活躍したカマだ。
(C56124[七] 七尾機関区 73.4.1)

C56124は1938(昭和13)年3月三菱重工製。
42年1月七尾機関区に転入〜74年4月2日の七尾線無煙化に伴い木曽福島区に移動。75年3月廃車。
現在は長野県安曇野市明科町中央公民館前に静態保存されている。
(C56124[七] 七尾機関区 73.4.1)

七尾〜珠洲間往復のふるさと列車牽引の勤めを終え、機関区に戻ったC11328。
珠洲にターンテーブルがないため、バック運転が容易な
タンク型の同機に運用が委ねられているが、
老体ゆえ、連日運転のある夏休み期間などはさぞかしキツかったことだろう。
(C11328[七] 七尾機関区 73.4.1)

ピットの前方にターンテーブルと扇形機関庫が見える。
今日は日曜日。次のふるさと列車牽引業務は6日後の土曜日だ。
(C11328[七] 七尾機関区 73.4.1)

誘導され、しずしずとターンテーブルへ進むC11328。
1946(昭和21)年、日本車輛製。戦後生まれの四次形C11で、
広島区(宇品線)で活躍後、1971(昭和46)年3月七尾区に転入。
74年8月廃車解体。
(C11328[七] 七尾機関区 73.4.1)

ターンテーブルに乗り、向きを変えて機関庫へ。
(C11328[七] 七尾機関区 73.4.1)

昨日の早朝、入換え作業に勤しんでいたC56159の隣に入庫したC11328(奥)。
「生きている」蒸気機関車が休む機関庫は逞しさを感じさせてくれる。
(C56159[七]・C11328[七] 七尾機関区 73.4.1)

C56159のピットからC11328の従輪を見る。
(C56159[七]・C11328[七] 七尾機関区 73.4.1)

二日にわたる、七尾線・能登線・ふるさと列車おくのと号の撮影行は、七尾機関区の撮影を最後に終了。七尾駅17時26分発の急行『能登路9号』に乗り、18時7分金沢着。北陸本線の急行くずりゅう6号に乗り換え、20時13分福井着。福井市近郊に宿をとり、翌4月2日から越美北線の8620形を撮影した。(この旅の続き、越美北線の記事は当コーナーに既出)




「train29 越美北線の8620形」を見る
中編「ふるさと列車おくのと号」に戻る


国鉄 七尾線/能登線のC56形、C11形、C58形 前・中・後編 (1973.3.31〜4.1)
(minolta SRT101・ロッコール58/135mm f1.4〜3.5・fujicolor N100)

2006.12.20記

train321973.3.31〜4.1
七尾線・能登線 中編へ 山陰本線1973夏 前編へ
(c)Copyright "cave" All right reserved. 掲載画像の無断転載を禁じます。