蒸気機関車と鉄道趣味
29前編
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国鉄 越美北線の8620形・前編(1973.4.2〜5)

「越美北線の8620」前編

(minolta SRT101・ロッコール58/135mm f1.4〜3.5・fujicolor N100)

ハチロクの顔。デフ無し、スノウプロー付きのフォルムが美しい。
(28651 越前大野駅構内 73.4.2)

昭和48(1973)年の春、七尾線・能登線のC11・C56を撮影したのち、4月2日から5日までの4日間、福井県の越美北線を訪れた。今回は当時のカラーネガからスキャンした写真を前編・後編に分けて掲載します。

残念なことに、当時の撮影行程や運用ダイヤなどを記したメモが現在手許になく正確な記述ができないので、ネガの順番だけを頼りにあやふやな記憶をウエブ検索で補い推測を交え、とりあえずのキャプションを書いた。したがって撮影地や日付には誤記の可能性があるのでご注意を。


(私は鉄道趣味の一線からも永らく遠ざかっており、その筋の方々には、ずいぶん歯痒い誤記などを多数発見されることと思いますが、掲示板等でご指摘をいただけば訂正します。またウエブ検索で見つけた関連情報には一部リンクを貼らせていただいたので何卒ご了承ください/2005.11.20記)


長閑な田園地帯の直線区間を単機で進む28651。背景の山は経ヶ岳(1625m)か。
(28651 越前大野〜越前田野 73.4.2)

ネガを見ると、蒸機牽引貨物の運用は一日2往復だったようで、うち1往復は単機での運用が多かったようだ。この単機回送が次に含まれるのかどうかは確認できないが、列車番号は貨8151、8152、8153、8154レである。現在はデータが不正確なので写真には記さない。撮影メモ発見後に追記する予定。

越前大野駅構内で入換作業をする28651。
(28651 越前大野駅 73.4.2)

大正8年製造のカマだが、バランスのとれた美しい形状である。
(28651 越前大野駅 73.4.2)


計石〜牛ケ原間には、足羽川と九頭竜川の分水嶺となる花山峠があり、勾配区間が続く。
花山トンネル付近で連写。
(28651 計石〜牛ケ原 73.4.2)

大正生まれの老体を震わせて花山峠の勾配に挑むハチロク。
(28651 計石〜牛ケ原 73.4.2)

線形と光線から見て、こちらは花山峠の計石寄りだと思われる。
(28651 計石〜牛ケ原 73.4.2)

よく育った針葉樹が欧風の雰囲気を醸し出す。
(28651 計石〜牛ケ原 73.4.2)

当時、越美北線には2両の8620が配置されていた。28651と88623だが、もう1両の88623を撮影すべく夜の福井機関区を訪れた。北陸本線の福井駅と越美北線の基点である越前花堂駅の間にある、南福井貨物駅の構内に機関庫があり、そこに88623号機が休んでいた。すでに火を落した状態だったかどうかは不明。

庫内で休む88623号機のクロスヘッド部とスポーク動輪。パーツに88623の刻印が見える。
(88623 南福井貨物駅/福井機関区 73.4.2)

機関庫内の88623(左)と一日の仕事を終えてピットに帰った28651(右)を開放撮影。
88623は前部手摺の形状がユニークだ。
(88623 28651 南福井貨物駅/福井機関区 73.4.2)

88623のキャブ内(左)とキャブ屋根上部よりボイラー(右)を望む。
越美北線が無煙化されたのが73年5月27日なので、わずか55日後である。
既にカマの火は落されていたのかも知れない。
(88623 南福井貨物駅/福井機関区 73.4.2)

88623のその後の姿を発見したので紹介→「役目を終えて

28651は翌日の仕事に備えて、庫外のピット上でしばしの点検・休息をとる。
(28651 南福井貨物駅/福井機関区 73.4.2)


二日目は蒸機の折り返し駅、勝原を訪れた。後編に大写真を掲載。
(28651 柿ヶ島〜勝原 73.4.3)




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国鉄 越美北線の8620形・前編(1973.4.2〜5)
(minolta SRT101・ロッコール58/135mm f1.4〜3.5・fujicolor N100)

2005.11.20記

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