金魚と淡水魚の飼育
30話
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「みっちゃん」危うし!




軽い水カビの発生だったが、激ヤセ中の「みっちゃん」には大きなダメージだった。
換水後もフラフラ状態が続く。



 猛暑の日々が去り、水温が下がってきて、少しほっとはしたものの、ウチの水槽の場合は油断できない。水温が変化すると必ず「水カビ」が発生するのだ。いままで何度となく苦しめられて来たので、こちらも学習していてヌカリはないつもりだが、それでもなかなかラクには過ごさせてくれないようにできているのが水槽趣味の常である(ウチだけかもしれないけれど)。そんなわけでジリジリと水温が下がりだした9月の中旬から、水槽の状態を注意深く観察するようにして、水換えも週に一度は必ず行ってきた。

 11日頃、やや水カビ発生の気配が見えたので念入りに掃除。次の週にも換水した。その後、わたしの仕事が急にやたらと忙しくなり、一週間たった昨日(27日)、どうも餌食いが落ちたので、こりゃまたぞろ出たかと水槽を覗き込んでみたら、あんのじょうである。金魚は元気だが、水の臭いがやや「カビ臭」を帯びていて、水面付近のガラス面に微量の白いカビの滓が付着している。へへ、ど〜だい! 早期発見だい。ダテに場数は踏んでないわいと、早速二分の一の換水をした。終えると金魚たちはいつものことながら急に食欲が出る。やれやれ、これでひと安心と金魚たちを眺めていると、どうも「みっちゃん」だけがおかしい。

 前々回の「ウチの金魚たち」で取りあげた、体の不自由な「みっちゃん」だが、最近激ヤセしてきていたので、気にはかけていたのだ。口が閉塞して小さくなってしまっているので、浮上性のエサを上手く食べられない。それで他の金魚たちが満腹になったころを見計らって、みっちゃん&トメ用に乾燥イトミミズなどを与えていた。それを今日は全く食べなくなってしまっていて、泳ぎ方もフラフラしている。よく見てみると右側の鼻腔褶(びこうしゅう)とエラの内側に白い水カビが付着している。腹部もげっそり凹んで、肛門のあたりだけポコリと膨らんでいる。消化不良を併発しているのかもしれない。しかし、換水を終えたばかりだし、もう一日様子を見ることにした。

 一夜開けて、水槽を観察すると、他の金魚どもは完全に回復して、「メシくれ!」の大合唱だ。しかし「みっちゃん」はますます怪しい。体はいちおう正方向をキープし、胸びれを動かしてはいるが、強い水流や他の金魚の体当たりに抗えず、ひっくり返されたりしている。餌も全く食べず、水槽の隅やフイルターの陰でじっとしている。投薬を考えたが、「みっちゃん」の体力がかなり減退している様子なので、薬害が心配だ。それで、もう半量換水をして回復を期待することにした。二日続けての換水後数時間経ったが、回復どころか、いよいよ危なくなってきた。もはや体の位置をコントロールできなくなってきたので、ついにバケツに移して個室療養させることにした。これがついさっき(この原稿を書きはじめる)である。

 飼育水を嗅ぐと、少しだがまだカビ臭がしている。水をどうしようかと思ったが、細菌を入れないために、新たに水道水+コントラコロラインで作ってみる決断をした。バケツ(約10L)に水を入れ、0.5%の食塩水浴をさせる。だいたい50〜60グラムの食塩を投入し、エアレーションと100Wのサーモヒーターを設置して病室をセッティング。やはり薬浴は体力的にちょっとしんどいであろうとの判断である。水温は29℃に設定した。ヒーターはカバーで覆い、コントロール不能状態の「みっちゃん」の体が直接触れないようにした。念のため「酸素発生ストーン」も3個投入。「みっちゃん」をバケツに移すと、最初は少し暴れたが、落ち着くと胸びれを動かしてなんとか体を正方向に保って漂っていた。

 いまこの原稿を書きながら時々バケツを覗きにいっているのだが、徐々に腹を見せるようになってきたようだ。どうやらかなり危険な状態だ。明日の昼頃には生死がはっきりするだろう。背びれなどはピンと張っているのだけれど、なにせ弱りかたが著しい。なんとか蘇生して欲しいものだ。みっちゃん!頑張れ。



←最初は体の向きをコントロールできていたのだけれど、ポンプの水流に巻き込まれると流されてしまうようになってきた。
←いよいよ直立したり逆立ちになってしまいだしたので、バケツに隔離して食塩水浴をさせることにしたが、少し遅かったか…
←0.5%食塩水浴をする。ヒーターで水温も29℃くらいに上げた。最初はなんとか体の向きを保っていたのだが…

コップの重さを引いて、約55g程度の食塩を10リットル入りのバケツの水に溶かせる→

↓なんとか蘇生して欲しいものだけれど…

― 追記 ―
「みっちゃん」儀、介抱空しく翌29日午前6時頃永眠いたしました。
ここに謹んで生前のご厚誼を厚く御礼申し上げます。
2002/09/28 (Sat)

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