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13話 |
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寒い日が続く。オカヤドカリは長い砂中の生活に入るのかと思いきや、今冬はどうしたことか出たり入ったり。 心細いほどにしか熱を発しない爬虫類用のストーンヒータは、夜間など、せいぜい16℃ぐらいにしか保つ能力がないので、最近は照明を24時間点けっぱなしにしてある。これでようやく20℃をキープできる。 ヤドカリは夜間は砂の中に潜っているのだが、炊飯や何やらで室内の温度があがるせいか、夕方になると必ず地表に出てくる。あたりをウロウロ散策し、餌用の皿に少し立ちより、ちょいと摘んだかと思うと、すぐさまあちらこちらを掘じくり返して、今夜の潜り穴の作成にかかる。昨年までならいったん潜ってしまうと二三週は出てこなかったのに、ご苦労なこった。でもまあ飼い主としましては、毎夕元気な顔を見せてくれることは、楽しみだしありがたい。 わたしが遅い夕食をとっていると、ぼそっと砂まみれの貝殻で現れる。「おう、でてきたか！」と食事中のおかずのなかからお裾分けを餌皿に放り込んでやる。その餌を味見して、気に入ればせっせと食べ、満足すると、また熱心にねぐら掘りに戻る。 そんなことのくり返しの日々だ。なわけで、最近は定番のエサのほかに、いろいろな人間用味付けの総菜にハサミをつけるようになった。もっとも、この不景気下、わたしのおかず自体がヤドカリのエサのようなものになってしまっているのは皮肉だが。 そんなわけで、今回はウチのオカヤドカリの食物嗜好を5段階で採点してみよう。 評価の基準は★ひとつが、市販の「ザリガニ・ヤドカリ・カニのえさ」。 それを基準に好物★★★★★まで。見向きもしないものはリストにあげない。ちなみにわが家のオカヤドカリは上記の市販のエサをあまりお好みではないようで、ほとんどハサミをつけない。 |
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とまあ、今回はこのくらいにしておきます。わが家のオカヤドカリは現在１匹しかいないうえ、飼い主に似て偏屈気味なので、一般的にこういう嗜好なのかどうかは判りませんが…。 それに、彼の一回における食事の量といえば、微々たるもの。なので、旨い旨いと喜んで喰っているのかどうかは、ハサミの動かし方のスピードとその真剣さ（ふだん臆病なくせに少々のことでは貝殻に引っ込まない）などで判断するしかありません。ま、いい加減なものです。でもまた新しい発見があれば追加したいと思います。 淡水の環境で暮らしているものの、もともと南の海辺の生き物だから塩分が恋しいのかもしれない。流木を塩水に浸けておいて配置してやると喜んで舐めているよう（に見える）。どうやら塩味が嗜好のポイントのように思えたがどうか。 |
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