金魚と淡水魚の飼育
37話
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平穏もどった金魚水槽
〜メダカの産卵〜

住人が減って少しは広くなったわい。左からオヤジJr、段平、ジャンボ、トメ(03.9.08撮)


 お盆帰省中の水カビ発生により、5匹にまで減ってしまった本水槽の金魚たちだが、病気発生後ほぼひと月が過ぎて、ようやく水質が落ち着いてくれたようだ。いやもうその間は水換えに継ぐ水換えで、いつものことながらヘトヘトの日々が続いた。かいあってか、その後追加投薬することはせずに済んだ。底砂を総洗いするところまではできなかったが、パワーフィルター2本は完全清掃し、PSB(バクテリア)もそろそろ効きだしてきたようなので、ようやく水草(ガボンバ)も入れてやることができた。しかし、大阪は9月に入っても猛暑が続いていて、まだ水温は30℃近くある。いきなりカコン、と気温が低下する可能性があり、水カビ再発生の危惧は大いにある。なもんで、金魚たちの餌食いの変化や皮膚の状態などに、注意深く観察を続けているところだ。

 死んでしまった金魚たちには申し訳ないが、ややほっとしているのが正直なところである。事故とはいえ、飼育数が適性に近づいたのは喜ばしいことなのである。75×45×45cmの水槽に20cm級10匹は、どう考えてもシンドかった。こまめな世話をしてやっていたからこそ、なんとかギリギリの水質を保てていたのであって、一週間家を開ければアウト、という飼育過多状態は、やはり無茶なのであった。でもまあ慢性病気持ちの、それもデコボコ体の金魚たちをいまさら里子に出すのはあまりにも失礼だし、かといってその辺りの川や池に放流するというのもポリシーに反する。一番良いのはわたしが喰ってやることなのだけれど、何回も病気でボロボロになっているのを目の当たりにしてきたものだから、ちょっとその気にならない。せめて色が赤くなけりゃ、もうすこし食欲も湧くのであろうけれど。

 愛魚家のかたがたには、喰うなんてとんでもない、とお叱りを受けるかもしれないが、わたしは、飼いきれなくなったペットを自然に放つのは、それこそ最低のことだと考えている。それまで可愛がって来たのに、ヒトの勝手な事情で飼えなくなったのであれば、飼い主の手で殺してやるほうが良いと思う。そして、極端な話、飼い主自ら調理し喰ってやれば良いのだ。ああ、あいつは白身がプリプリして美味かったなあ、などと、想い出の濃度が一段と増すことうけあいである。もちろん、無責任に外界へ放つのならば、こちらのほうに正義があるという意見なのではあるけれども。まあ、魚をはじめ牛豚鶏はともかく、犬猫ハムスター河豚あたりになると話がややこしくなりそうなので、この辺で止めておくが。

 さて、サバイバルを生き残った5匹の金魚たち、さすがに畜生だなあ。少し広くなった水槽を何事もなかったように暢気に泳いでおる。しかし体形の美しい金魚は、どんどん先に死んでゆき、なにかしら障害があったり、いびつな形の金魚ばかりが残った。う〜ん、やはり金魚にも「ハングリー精神」や「ド根性」というものがあるのだろうか。ま、飼い主としては、そのほうが「ウチらしく」て、良いんじゃないかと思っているのだけれど。今のところ雄2匹と雌2匹、それに性別未確認の三代目、「トメ」という面子だから、偶然にも雌雄のバランスは取れたわけだ。最大の「ジャンボ」が20cmを少し超えたところだけれど、5匹全部がかつての「東王」並みの30cmにまで成長することになれば、やはり今の水槽での飼育は無理である。なので、この先もアクシデントは到来するであろうと覚悟はしているのだが。


一時は危篤状態だった「段平」も完全に快復して、今は元気に泳いでいる。上から「ジャンボ」(雌)、「トメ」〈性別不詳)、「段平」〈雄)。
左から「ジャンボ」、「トメ」、「段平」。
段平も大型に成長した。ジャンボに次いで本水槽2番目の大きさである。しかし、こういうカットに三匹しか写らないとは…魚口密度が減ったことは、飼育環境としては好ましい。

メダカ水槽とメダカの産卵

水草牧場も兼ねたメダカ水槽。ガボンバが少し繁ってきたところ。(03.9.08撮)


 本水槽が水カビでてんやわんやの間、旧海軍兵学校の60cm水槽(現在はメダカ水槽なのだが)の方までは手が回らずに、放ったらかしにしていた。まあ、メンテ器具から水カビが伝染する危険もあったので、わざと触らずにいたのだけれど、こちらは住人が少ないこともあり、そう頻繁な換水の必要はないのである。

 メダカ水槽のクロメダカ2匹は、どうやらツガイで残ってくれたようで、夫婦喧嘩をやりつつご健在である。もっとも金魚と違い、メダカはヒレの形で雌雄を見分けることができるので、調べようと思えば調べられたのだけれど、小さくてすばしっこいので、こちらの「目」がついて行かなかった。それでも前回のレポート時から、体長は2倍近くに大きくなって、観察しやすくなってきた。

 アカヒレ2匹はメダカ以上に急成長し、もはや3cm近い。やはり外来種はデカくなるのも早いのか。大きくなっただけではなく、なんかどんどん「デバラ」になってしまい、中年オヤジの趣で不細工である。エサを入れると、メダカはお行儀良く食べているのに、アカヒレはガツガツと一気喰いするので、こうなるのであろう。メダカとアカヒレは、あまり接触しない。同種同士ではさかんに干渉しあうが、お互い知らんふりをしているように見える。ヤマトヌマエビは3匹とも健在。脱皮しまくりである。また、水泡眼になってしまっていたオトシンクルスの「音信」は、いつのまにか姿が見えなくなってしまった。たぶん死んでしまい、ヌマエビに掃除されてしまったものと思われる。そこで、最近、新顔オトシンを一匹追加した。石巻貝も二匹生息中。

 クロメダカのメスは二三週間に一度くらいのペースで産卵をしている。水草に付けたりはしているのだろうが、大食いのアカヒレやヤマトヌマエビがいるので、たぶん食べられてしまっているのであろう。いままでに孵化した様子はない。わたしは気づいてもシカトしていたのだけれど、ガキ共がそれを目敏く見付けるやいなや、メダカを増やしたいとゴネだした。ので、自分で責任を持って飼育することを条件に、元アカヒレが泳いでいたガラス小瓶にメスを移し、水草に卵を付着し終わったのを見計らって親だけ水槽に戻すことを認めた。わたしは撮影だけ行い、あとは知らんで、というスタンスである。

 わたしもメダカの飼育は小学生以来なので、おおかたのことは忘れてしまっている。気になったので、子供の持っている「小さないきものの飼い方」のメダカの項をちらと見てみると、なんと、メダカは雌雄2匹だけで飼育しておくと、数カ月で200匹以上に増えるのであったのである! えらいこっちゃ。それで今、未受精卵であることを心から祈りつつ、卵の入ったガラス小瓶を眺めているのである。

クロメダカもずいぶん大きくなった。今や体長2cmを超える。こちらは雌。腹部に一つだけ卵を抱いている。(8.11撮影)
クロメダカのカップル。大きくなって少しは撮影しやすくなったが、それでも静止画像を撮るのはなかなか難しい。
もはや3cm近くに成長した、アカヒレ。メシの食い過ぎだと思うが、二匹ともお腹がポコリと膨れてしまって見苦しい。エサを減らそうにも、メダカの方はガリガリなので、今まで同様に与えないと仕方ない。これじゃデブアカヒレである。
アカヒレはアカヒレ同士、メダカはメダカ同士干渉しあって泳いでいる。エサを奪い合うときも、同種同士はケンカしているが、メダカやヤマトヌマエビは無視しているようである。
別の小瓶に水草を入れて、卵を抱いている雌のみを移してみた。水槽では、雄も密着するように泳いではいたが、受精が完了しているかどうかは未確認である。(8.30撮影)

最初は落ち着かない様子だったが、しばらくすると水草に卵を付着させる作業を始め(下4枚)、30分くらい掛かってすべて付け終わったので、親を水槽に戻した。

本水槽の5匹の金魚。左から段平、ジャンボ、トメ、オヤジJr、カタメ。(9.08撮)
2003/09/09 (Tue)

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