レトロガラクタ偏故洞
駅弁当包装紙
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ガラクタ懐古趣味・偏故洞

駅弁当包装紙15 旧国鉄 山陰本線 益田駅 幕の内弁当(300円)
1973(昭48)年7月30日

益田駅/幕の内弁当

 山陰本線益田駅の幕の内弁当「御弁当」300円ナリ、である。製造販売は「益田駅構内営業・阿知波嘉淑軒」(味はヨシヨシなのか?)。しかし簡単に〈執念深くではない)調べてみたら、あらあら何年か前に構内弁当販売から撤退したような気配である。駅弁関連サイトをめぐってみると、「かにずし」や幕の内「山水」などが、平成12年頃までは駅売店や車内で販売されていたようなのだが…。島根県西部にある益田は、山陰本線と、山陽本線小郡とを結ぶ山口線との分岐点であり、観光地、津和野も間近なので、鉄道交通の要点なのになあ。まあ、駅構内にコンビニの出店が盛んなご時世だから、いたしかたないかとは思うが、淋しい次第であります。
 ついでなので、それらのサイトの記述を総合すると、この益田の「かにずし・950円」は、高い、味が無い、酸っぱい、蟹の身少ないと、非難轟々であった。それに対して幕の内「山水」のほうは、美味い、あっという間に食べてしまった、などとおおむね好評だったようである。当時のわたしも、幕の内の「御弁当」を購入しているあたり、なかなかの勘どころなのであった。しかしまあ東西に長い山陰線を旅していると、ターミナル毎に必ず「かにめし」「かにずし」がメインの弁当群が、これでもかと続くので、益田まで辿り着いたときにはカニに食傷していたのだろうとは思うが。
 さて、この昭和48年のほうの「御弁当」掛紙であるが、食品関係無難色の定番、オレンジの地に赤の縁取り。益田を中心とした路線図に観光地を案内したオーソドックスなものである。調製日時のスタンプは押されておらず(いいのか?)¥300のスタンプだけが、極薄にて押されている。カラー写真で中央にピックアップしてあるのが、「蟠竜湖」と「医光寺雪舟庭園」の名所二箇所。医光寺は文明年間(1469〜1487)に画聖・雪舟が第五世住職として移り名園を築いたそうで、これが先の幕の内「山水」命名の由来だろう。蟠竜湖のほうは、竜が蟠る(とぐろを巻いている)ような形から、その名が付いたという湖で、観光地の方も、いくぶん山陰している。頑張れ、益田!


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2003.10.07