この句会は、コダーマンがお気に入りの人たちにお願いし、メイルを使用して楽しんでいる会です。
凡人、達人、才人、奇人、賢人あまたいる句会で、思いがけない名句が見られます。
 それを、ちょっと他の人にも読んでもらいたいという気持で、掲載することにしました。
 現在、新会員は募集していません。

師 走 ―
〈鯛焼き〉 〈オリオン〉 〈枯野〉

晩 秋 ―
〈夜寒む〉 〈落花生〉 〈雁〉

仲 秋 ―
〈茸飯〉 〈霧〉 〈虫〉
猛者の炊く湯気空にたつ茸飯 菫女 豆腐屋の湯気より薄き朝の霧 音澄 脚欠けしこおろぎそっと掃き出しぬ 豆蛙

初 秋 ―
〈ひぐらし〉 〈月〉 〈桔梗〉
ひぐらしやひと声ここを森とせり 菫女 点滴が終わればすでに月高く 音澄 思はれずとも桔梗咲く旅の駅 逆月

晩 夏 ―
〈夏休み〉 〈炎天〉 〈向日葵〉
夏休み浜につっぷし砂をかむ 呑暮/校庭の鉄棒熱き夏休み 音澄 手の指の影濃く舞うや炎天下 逆月 うなじ見せ並ぶ向日葵西陽かな 酒倒

仲 夏 ―
〈梅雨〉 〈氷水〉 〈金魚〉
長梅雨の雨傘匂う小玄関 酒倒 その女氷イチゴの赤に似て 呑暮 夕の陽に射抜かれ惑う金魚たち 和韻/金魚鉢小川未明を読み返し 逆月

初 夏 ―
〈夏木立〉 〈打ち水〉 〈そら豆〉
しんとして尺取登る夏木立 酒倒 水打てば生あるごとき庭の石 音澄 そら豆をたのみ古本の包み解く 逆月

春 ―
〈桜餅〉 〈春の海〉 〈菜の花〉
客座敷話し崩れて桜餅 音澄 春の海触れようと想いつ眠る 酒倒 右翼手の逃せば球は菜の花へ 音澄
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