オカヤドカリ 最近の記事

「ヤドログ」なんてタイトルに変えた途端にヤドカリがいなくなってしまった当ブログ。仕方ないんで、むかし撮影したヤド六の未公開写真を中心に苦肉のヤドカリネタを展開して場をつなぐことにいたします。しかし、あらためて見返してみると、当時の試行錯誤中の飼育法とかが垣間見えたりして、なかなか面白いものではあります。もっと古い写真もあるんですが、とりあえず今回は2002年の9月20日に撮影したものを載せてみます。

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2002.09.20/以下同日撮影

このころからすでにデスクボーイです。シンプルな水槽風景ですねえ。2002年といえばヤド六来訪から3年目の夏ですね。写真を見ながら、ちょっと当時の飼育環境のチェックをしてみましょうか。使用している砂は「中目のサンゴ砂」でしょうか。砂の量が少ないねえ。弁解すれば潜るときは左隅のちょっと深いところを使いな!というつもりだったんでしょ当時の飼育者は(笑)。現在ではほぼ禁じ手となった感のある「水槽内ガジュマルハイドロ栽培」をやってますね。ウチの真似をして潜って溺死してしまったちびヤドカリさん達には申し訳ないことをしました。深く反省しておりますです。みなさん、もう真似しないようにね。ガジュマルは別に育てて、一輪挿しで与えるのが吉ですよ。

pl_oka61_2.jpg夏ですから天井はアルミパンチ板仕様ですね。これは最近でも使ってました。錆びないしオシャレに見えるし、なかなかいいアイデアだと思ってます。しかしヤド六も初々しいですねえ。まだティーンエィジャーってな感じですな。雲梯して元気に遊んでます。

pl_oka61_3.jpgこのころは湿度計がまだありませんね。温度計も金魚用の転用だし。底砂は適当に湿らせているんでしょうけど、天井がパンチ板だし、ほとんど水槽を設置してる室内と変わらない環境ですね。日本の夏は湿度がかなり高いですから、エアコンの冷え過ぎと乾燥にさえ気をつけていれば、こんなもんでオーケーでしょう。永らくヤド六を飼ってみて、ムラサキオカヤドカリは乾燥にはそれほど弱くないなと思いました。湿り過ぎて雑菌が繁殖するよりはドライのほうが清潔でまだいいかもです。ただし水場は常にキッチリ管理してやることが必要ですけどね。このガジュマル、ヤド六の眠ってるプランターに今も繁ってますわ。8年間喰われ続けた割にはデカくなったもんです。

pl_oka61_4.jpg天井で遊んで小腹が空いたのか、メシ喰ってます。この餌用の皿も最後まで使いました。理化学用品の陶製実験皿です。ヤド六、ちゃんとこの皿のことは覚えていたようでした。買いかぶりかな?

まあ、飼育環境としては、砂の量が少ないとか、あまりオススメできるものじゃなかったですけど、インテリア水槽のレイアウトとしてはまあまあシンプルで美しかったですね。夏季であれば、これでも大きな問題はなかったと思います。では今回はこのへんで。

この写真のころの本編記事:16話 ガジュマル大好き!
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↑おーい、ヤドロク〜! 起きろ〜、メシだぞ〜!!(2009.12.10撮影)


さて、さよならヤド六の3回目です。前回記事からずいぶん日にちが経ってしまいました。昨年12月9日、深夜ではありましたがヤド六の砂だらけの体を海水水槽で洗った後、陸ヤド舎の元の位置に戻してやりました。元気が出たら歩きやすいように貝殻を立てて置き、目の前にエビの剥き身と食パン、貝殻に入れた真水と好物のガジュマルの葉を一枚置き、水槽の温度も暖かくしてひとまずヤド舎から離れました。ヤド六はというと、あたしが置いた状態のまま、ちょこんと座ってパンに鋏をのばしたり、触角をチョコチョコと動かしておりましたので、翌日にはいくぶん回復しているだろうと、そんなに心配はしていなかったのであります。

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↑最初は顔を出してたんだけど、あたしが寝てる間に
 少しずつ引っ込んでいったみたい(2009.12.9撮影)
夜が明けてからヤド舎を覗きますと、ヤド六は昨晩の状態のままでしたが、動いた様子はありません。軽い貝殻に移ろうとした形跡もなく、ガジュマルを齧ってもいないようです。まあ、普段でも鎮座したままダランと脚を伸ばしてぼんやりしていることは良くあるので、まあ回復待ちだな、ということでそのままにしていました。お昼になってからみて見ると、立てていた眼柄や触角を畳んで貝殻の中に引っ込んでしまっていました。これはおかしいと思い、貝殻から出ている脚を指先でちょんちょんと触ってみたところ、もはや脱力していて緊張感がありません。普通ならピクッと力が加わるんですけどね。

それで、とうとう力つきてしまったことを知らされたわけです。その間の経過は見ていませんけれど、おそらく体力がなくなるに連れて少しずつ引っ込んで行き、一番奥まで入った状態で静かに息絶えたのだと思います。ヤド六が大きくなったので、最後に入った大きな貝殻でも、体が全部は隠れてませんけどね。なんか、ただ寝てるだけにも見えるんですけど、もう生体反応がないんでこの時点で諦めました。でも目や触角がもうピクリとも動かないのはやはり寂しかったですねー。推定では12月9日のお昼あたりに息絶えたんだと考えてます。

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↑ヤド六をガジュマル農場に埋葬。
あの世で喰うのかこの世で喰われるのか?(2009.12.16撮影)


前回の記事にも書いたんですが、この間、目や触角を出してぼんやりしてるヤド六の写真も撮影したんですけど、その生前最後の写真はあたしのミスで上書きして消してしまいました。残念です。...というわけで、ヤド六は死んでしまったのですが、なにせ10年半もお付き合いした、というか面倒見たよ〜!なオカヤドカリだけに、ちゃっちゃと処理する気にはなれず、しばらくそのまま置いておく事にしました。もちろんヒーターはオフにして。ヒライソガニなんかは、死骸を水から出して空気中に置いておくとそのまま干物になってしまう時があるのです。まあオカヤドには柔らかい腹部があるので、そちらから腐ってくるんでしょうけどね。

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↑それでは安らかにお眠りください。迷って出て来ても歓迎するよ(2009.12.16撮影)


そのまま一週間ほどは、水槽を覗くたびに「おーい!起きろ〜」と声をかけていましたけど、脚の部分にカビらしきものが生えだしたので埋葬することにしました。脱皮直後の死だったので、まだ甲殻が柔らかかったようで、あまり持ちませんでしたねえ。と、言うわけでお天気の良かった12月16日、ヤド六を埋葬することにしました。場所はいろいろ考えたんですが、故人大好物の食草、ガジュマルプランターに決めました。さんざん喰って丸裸にして来たぶん、肥料になって恩返ししなさいというところです。

ヤド六を慎重に貝殻から引っぱりだして、おおよそのサイズを計測してから、ガジュマルプランターに穴を掘って埋葬しました。死んでから少しは縮んでしまったようですけど、やはり今回の脱皮では一気に大きく成長してしまったような感じでしたね。腹部なんかそうとうデカくなっていました。お別れをしてから土をかぶせ、ヤド六が最後に二日間だけ入ったコシダカサザエの貝殻を墓碑にして、前にガジュマルの挿し木をしてマンマンチャン・アン、しまい、です。くだんのガジュマルプランターは寒い日の続いている今もますます葉を繁らせています。しかしこのガジュマル、もう喰うヤツがおらんのに、このままどんどん大きくなったらどないするねん?

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↑ガジュマルに囲まれてオネンネ。
みなさん永らくのご愛顧ありがとう!(2009.12.16撮影)


というわけで、これでひとまず「ヤド六劇場」はおしまいにします。今後はヤド六から教わったことや、オカヤドカリとの付き合いかたに関して、思ったことを記事にしていくつもりですので、ときどきは覗いてやってくださいな。ではでは。

本編:オカヤドカリの飼育
前回に続きまして、ヤド六の死の原因を思いめぐらすの、その2回目であります。めでたいお正月には不向きな記事なんですけど、七草も過ぎたからそろそろ良いでしょう。くしくも本日はヤド六が息絶えてからまるひと月が経過した日、おまけにあたしが脳梗塞で倒れてからまる2年の記念日でもあります。ま、こっちの方はどーでもいいんですけどね。

前回のおさらいをしておきますと、異例の53日間という長い脱皮潜りをしたヤド六は、2009年12月8日未明に一度砂出をし、裸で歩き回ったあげく、再び元の脱皮穴にに戻った形跡があったことを書きました。そしてヤド六が砂から出て、大ロフトに並べてあった宿替え用貝殻のなかの一番大きな貝殻にお尻を突っ込んでいるのを見かけたのが日の変わった9日の深夜です。脱皮穴の底には、いままで入っていた緑色のマルサザエが脱ぎ捨てられてありました。

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↑緊急入居した貝殻を引き起こして歩こうとするヤド六。普通に元気に見えるでしょ?
(2009.12.9撮影:以下同)


「やあ、ようやく出てきたか、今回は長かったんでないの?」と声をかけつつ、脱皮後に通常行なっている、水槽から出していた流木や餌用の皿、それに餌などの設置に取りかかったわけですが、どうもヤド六の様子がおかしい。ひとことで言うと、いつもにくらべて元気がない。活性が鈍いように見えたんであります。触角や眼柄、そして鋏や脚もおおむね普通に動かしているんですが、貝殻を背負って歩くことができないようなのです。

前に進むチカラがないという感じ。貝口を上にして置いておいた貝殻にお尻は突っ込めたものの、身を乗り出したり引っ込んだりするのが精一杯で、歩けない。ひとつ手前に並んでいる貝殻に脚を引っかけ、引き起こして自分の体勢を整えようとしているのですが、力が足りずに諦めてしまうことの繰り返しをやってました。上半身(と言うのか?)を見ている限りでは、若干ムラサキ気が薄いものの五体満足だし、触角も盛んに動かしていて表情もいつもどおりだったので、まさか死んでしまうようには思えなかったんですけどね。

なぜ潜り期間が長かったのか、そしてなぜ裸で出てきたのかということを考えるひとつのヒントになるんですが、今回の脱皮後のヤド六のサイズが二回りほど大きくなっていたことがかなり怪しいのです。なぜだかは分からないけれど、いつもの脱皮より今回は成長の度合いが大きかったみたいなんですね。脱皮坑の中で、窮屈になっていたマルサザエで脱皮をしたけれど、大きくなり過ぎた腹部がキチンと貝の中に納まりきらなかったのではないか。そのせいで脱皮直後の体勢になんらかの不具合が生じて、腹部の形成にダメージを受けていたのではないかという推測なんです。

これが脱皮不具合の原因だとすると、こちらとしては防ぎようがありません。強いて言えば狭い小ロフトでの脱皮なので、十分な脱皮抗のスペースが取れずに、仕方なく窮屈なマルサザエの穴の空間を無理矢理使ったのかもしれませんね。みなさん、やっぱり脱皮の砂スペースはセオリー通り十分にとってやった方が良いですよ。まあ、このセオリーを破ってるのは、知り合いではあたしだけみたいなんですけど(笑)。ちょっとヤド六の脱皮技術を信用し過ぎちゃいましたかね。でもはっきりこれが原因と断定はできません。死後に腹部をチェックしてみましたけど、とくに目立った傷や変形は見つけられなかったですから。ただ、予想以上に腹部が大きくてびっくりしました。こりゃあの貝には入らんわ、と言うくらいに。

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↑何回か歩行にチャレンジするも、力が出ずに貝殻を動かすことができなかったので、
しばし休憩してます。あ〜しんど〜。


さて、動けないヤド六を観察しつつ思ったのは、動けないのは新貝殻が重すぎるのでは?ということでした。あとで思えば、普段のヤド六の力からすれば、この程度の貝殻など屁でもないんですけど、このときはそう思えてしまったんですね。それで、こっちに入り直したらいかが?と、サイズも大きめで比較的軽いサザエの貝殻を目の前に置いてやったんですが、しばらくたっても替わろうとしません。身は乗り出しているんですけど、貝殻を調べられない。普段からコイツは宿替えには慎重なヤツで、人前で安易には裸にならん習性が仇になりましたかね。

なもんで水槽の上の方から、身を乗り出しているヤド六のお尻のほうを覗いてみたら、貝殻の奥が砂だらけになっているではありませんか。これもいつものキレイ好きなヤド六には考えられないことです。貝殻の中身を点検する余裕も無く、ズボリとお尻を突っ込むのが精一杯だったようです。その状態を見て、もし腹部に問題を抱えているのなら、このまま放っておくのはマズイかもと思ったんですね。ここで再びセオリーを破りました。ヤド六ごと貝殻の奥を洗い、腹をキレイにして軽い貝殻に引越しやすくしてやろうと考えたんです。まあ53日も潜っていたわけですから、もはや脱皮直後では無いだろうという判断です。もっとも、今までも毎回砂出の日には即お風呂に入れてましたからね。

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↑↓海水でお腹を洗えば少しは活力が出るかもと、海ヤド水槽に入れてみたが...ぼんやり〜


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とはいえ今回のヤド六は弱り気味だし、また寒い夜だし、いつも通りの海ヤド水槽風呂(水温26.5℃)にドボンするか、真水のぬるま湯で洗うかを迷ったあげく、海ヤド槽で行水ののち、貝殻に真水ぬるま湯注入という手順に決め、お尻の砂を落としてやったわけですが、これがイカンかったかもですね〜。海水水槽の岩の上に置いてやったのですが、新貝殻の重みを脚で支えきれずにコロンと底まで落ちてしまったので、こりゃ想像以上に弱ってるなと気づき、即、とりあげて真水のぬるま湯で洗ってやりました。浸透圧なんてことを考えると、虚弱状態の海水行水はやや過酷だったかもしれません。みなさん、脱皮直後のヤドは決して触ってはいけないというセオリーは守りましょうね。

キレイになったヤド六をヤド舎に戻し、こんどはちゃんと貝殻をタテにして置いてやりました。動けないものの、いつも通りぼんやり座って触角をピクピクさせているので、鼻先にエビの剥き身と食パンを置いてやりましたら、食パンを摘んでひと口だけ食べ、あとはじっと座っていました。次の対応は翌日ということにして、水槽の温度をやや高めに設定してヤド舎を離れたのですが、どうやらその数時間後、徐々に衰弱して静かに息を引き取ったみたいです。この時点では死んでしまうとは少しも思えなかったんですけどね。この時、最後の食事の写真も撮ったんですけど、あたしのミスでデータを上書きしてしまい、残念ながらヤド六生前最後の写真は消えてしまいましたんです。

さて、結構長くなってしまったので今回はこのへんで。続きはまた次回と言うことにします。ヤド六が死んだ頃、実は金魚の方も清正が口を複雑骨折したりして大騒ぎしてたんですが、ヤド記事を先に書いてしまったのでえらい後回しになってしまってます。一回金魚の記事を挟もうかな〜。もうヤド六の新しいエピソードは生まれないんだから急ぐ必要もないしね。
ヤド六は殺されたのか? 誰に? もちろんあたしに。というわけで物騒なタイトルにしてしまいましたけど、その可能性が無いわけではありません。今回、いつもと様子がかなり違うことに気づいていたにもかかわらず、結論として元気なときと同じような脱皮後のルーティンスケジュールを行なったからです。もちろんちょっとは躊躇いましたけどね。ヤド六の様子を良く見て、考えたあげくに行なったことなので後悔はしていませんけど、それがさらなる体力の消耗に繋がった可能性がないとはいえません。正解はわからないのですけれど。でもオカヤドカリ飼育のひとつのデータになるかもしれませんから、そのあたりの経過を記しておきましょう。ヤド六最後のご奉公ということで。

さて、今回の脱皮は、開始当初から通常とは違うことばかりでした。当欄をブログ化する前日の10月16日に潜ったのですけど、当日の記事にも書いた通り、イキナリすっと潜ってしまったのです。ヤド六、いつもは数日かけてあちこちを掘り返しまくり、何度も出はいりを繰り返したあげく、ようやくという感じで砂中に落ち着くのですが、今回は砂をこぼすこともなく突然一発で潜ってしまいました。別に普通じゃないかと思われるでしょうけど、長らく観察して来たヤド六だけに、これはかつてなく異常な行動だったんです。なのでたぶん数日でやり直しに出てくるものだと思ってたのですが、そのまま本格的な脱皮に入ってしまったので、ちょっと不吉なものを感じていました。

ブログではご存知のように脱皮潜りの間、いままでサボッていた夏以降の写真とエピソードでお茶を濁していたのですけれど、今回は40日を過ぎても一向に出てくる様子がありませんでした。いつものヤド六は40日プラスマイナス5日の間に必ず出て来ていたのです。40日ぴったりという時も何度かあったくらいで、どうやって日にちを測っとるんやろうと不思議に思っていたくらいですからね。そして通常なら潜っている期間中にもさかんに砂を動かしたり音をたてたりするんですが、今回はまったく動きません。12月6日になってようやく砂が少し動いたので、無事だったのを知り、ほっとしたのでありました。

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↑小ロフトの脱皮穴の底に脱ぎ捨てられた、ヤド六愛用のマルサザエ(2009.12.9撮影)

そして12月9日の深夜0時前後に裸で出て来て、置いてあった宿替え用のストック貝殻におなかを突っ込んだようなのです。今回の脱皮はこの日で潜ってから53日が経過しています。しかし実はその前日、あたしの知らない間に一度出て来てあたりを徘徊した形跡があったんです。当日のコメント欄には書かなかったのですが、吸盤でガラスに貼り付けてあった温湿度計が落とされていました。温湿度計の位置はヤド六が最後に入った最大のストック貝殻のすぐ横にあり、脱皮をした小ロフトのまったく反対の端です。裸で徘徊したのか旧貝殻を背負って歩いたのかはわかりません。あたしが気づいた時には、脱皮をした小ロフトに再び戻って穴の底で神妙にしておりました。

潜っている間は、砂の乾燥を抑えるためヒーターは入れないでいました。冷え込んだ日には照明だけを点灯して温度を上げるのがいつものやり方です。それでだいたい19〜21℃をキープしていましたが、一度出て砂の蓋が取れてしまったのでこの冬初めてヒーターをオンにしました。ちょっと温度が低いのでは?と感じられるかもしれませんが、ヤド六の場合はいつもそうしてきたのです。まあ今回は行動が異状だったので、今から思えばもっと室温をあげておいてやるべきだったのかも知れませんね。

そのあと12月9日の深夜2時頃に水槽を覗いてみたら、ヤド六が砂から出て大ロフトに並べてあったストック貝殻におなかを突っ込んでいたわけですが、脱皮をした小ロフトの穴の底には、今までお気に入りだった緑のマルサザエが脱ぎ捨ててありました。これ、ヤド六にとっては前代未聞のコトなのです。あの臆病で慎重なヤド六が水槽の端から端まで裸で歩くなんて!しかも入ったストック貝殻は並べてある中で最大のサイズのもので、あらかじめ置いてあった状態のママです。脱皮中の湿度確保のために中にたっぷり水をたたえてありました。それを転がして水を出すことも、よく検分することもしないで、いきなりズボッとおなかを突っ込んだようなのです。あの貝選びにデリケートな姐さんが!

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↑身を乗り出して貝殻を引き起こそうとするヤド六だが...力が出ない(2009.12.9撮影)

そして貝殻を動かそうと、さかんに身を乗り出しているのですが、貝殻は全く動きません。確かにかなり重い貝殻ではあるんですが、普段のヤド六の力を持ってすれば動かないわけがありません。動かす気がないのか、それとも相当体力を消耗しているのか。これを判断するにはもうしばらく観察しないとわかりません。そして身を乗り出すヤド六を見ていて驚いたのが、脱皮前より、ひと回り、いや二回りくらいカラダが大きくなっているように見えること。う〜ん、脱皮期間が長かったのも、旧貝殻を脱ぎ捨てて裸で歩いたのも、この急成長のせいなのか? そして今回のトラブルも......次回につづく
前回記事のコメント欄でも簡単にご報告してましたけれど、とうとうヤド六は永眠してしまいました。ここに生前のご厚情を...って、人間じゃないんだし、何もしゃちほこばるこたあありませんけれど、みなさんの永らくのご愛顧にヤド六になりかわりまして厚く御礼申し上げますです。みなさんどうもありがとうございます。

まあ10年近くにわたって拙サイトを賑わせてくれた功労宿なのでありますからして、当分はヤド六追悼記事を書いてやろうと思ってます。ヤド六の死で、当アクアリウムの現状はヤドカリのみならず「甲殻類の全くいないヤドカリサイト」という情けない状態になってしまった訳ですが、あたしもイキモノ好きでございますから、このまま終了するつもりはありません。今後どういう展開になるのかは未知数ですが、たまには覗いてやってくださいませな。

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真夜中にヤド舎を覗いてみると、裸で砂から出て来たヤド六がストック貝殻におなかを突っ込み遠い目をしていた。ヤド六が裸で出歩くとは前代未聞の行動だ。息絶える約20時間前の写真。
(2009.12.09/AM2.27撮影)


てなわけで、「さよなら ヤド六」追悼記事の初回なんですが、しかしまた年末のややこしい時やで...。とりあえず今回はヤド六の簡単な履歴をメモしておくことにします。

ヤド六がわが家にやってきたのは1999年の6月26日。京都のあたしの実家の菩提寺門前に金盥を並べていたテキ屋さんから一頭100円のいちばん安いのを三頭買って帰ったうち、唯一生き残ったムラサキオカヤドカリです。死んだのが2009年の12月9日深夜から10日にかけてですから、当ヤド舎で暮らしていた期間は10年と171日。まあおよそ10年半ということになります。推測するに享年12〜3歳てなところですかね。最初はテッキリ雄だと思ってましたが、そうとう大きくなった2005年に長い腹肢と生殖孔を確認して、アラ雌だ!ということになりました。はっきり数えてはいませんけれど今までウチで行なった脱皮の成功回数は20数回というところでしょうか。死亡時の前甲長は18mmくらいでした。

亡骸は12月16日にヤド六の食用ガジュマル養生プランターに埋葬してやりました。死亡が脱皮直後だったせいか、甲殻が柔らかくてちょっと持ちませんでした。

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ヤド六をガジュマルプランターに埋葬した。こんどはキミが喰われなさいね。
ヤドカリ人生の最後に一日だけ入った最大のヤド用貝殻を墓碑に(2009.12.16撮影)


あたしもまさか死ぬとは思っていなかったのですが、あっけなくスーっと逝っちゃいましたね。今回の脱皮潜りの経過や死に至った原因などについての考察は次回以降にじっくり書いて行こうと思ってます。でもまあ早く状況を知りたいとか、質問したいことなどがありましたら遠慮なくコメント欄に書き込んでください。次回以降の記事と重複することになるかもしれませんけど、できる限りコメントでお答えしますので。というわけで短かくて恐縮ですが今回はこのへんで。またよろしくおねがいいたします。

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