京都散策
2009年08月11日(火)
先日故あって京都は壬生・島原あたりを散策してきた。あたしは京都生まれで社会に出るまでずっと京都の育ちなのであるけれども、京のあの界隈だけがエアポケットになっていて、いままで落ち着いて見て回ったことがなかったのだ。で、観光モードで壬生寺や八木邸新撰組屯所跡、揚屋、島原大門なんかをそぞろ歩いてきた。特に新撰組のファンでもなく近藤土方よりゃ水戸の大酒乱芹沢鴨の乱痴気ぶりの方が好きなもんで、八木邸の鴨暗殺現場くらいにしか興味がわかなかった。あの界隈は通り名の大きな道でも6mくらいの細道になってしまっていて、両側にポツポツ旧町屋が残り、いきなり嵐電の踏切に出くわしたりするいかにも京都らしい町並み。最初は懐かしく感慨に耽っていたが、車一台しか通れない道でひっきりなしに道の端に除けていたら、突然あることを思い出した。そうだ。かつてあたしはこんな窮屈な風情の京都にいることが息苦しくて堪らなくなって東京に出たのであったわ。すっかり忘れていた若い頃の自分の思いを甦らせてくれた壬生界隈だった。