夢中の横尾先生
2008年10月12日(日)
先日、頭がしびれたんで氷枕をして眠った。そのせいかどうかはさだかでないが、夢枕に横尾忠則先生がお出ましになった。現でも長期間ご尊顔に触れていないので、夢中のセンセイはちょっと怪しげなお顔立ちであったが、口を尖らせた小さな甲高い声のぼそぼそした話しかたは確かにセンセイの特徴なので、ご本人ならこの機会に何か一筆いただいとこうと、用紙を出して丁寧にお願いした。センセイは気乗りしない感じだったが、用紙を受け取られ、ごらんになって怪訝な顔をされた。渡された色紙は黒のケイですでに何かの線画が描かれた塗り絵だったのである。渡したのはあたしだが、夢のことなので作為があったわけではない。横尾センセイはぼやきつつも少し塗り絵をはじめられたが、しばらくして「あの…やっぱり僕にはできません」と紙を返された。見ると少しだけ塗りかけた部分があったので、ま、これでもいいかとほくそえんだ。