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山陽新幹線を走っていた０系新幹線が営業運転を終了した。新大阪駅至近に住まっていて、さらに月に一度は必ず新大阪駅まで通う用事があったにもかかわらず、一度も見たり写真に撮ることもなく引退の日が過ぎてしまった。かなり鉄分薄めな元鉄である。夢の超特急に初めて乗ったのはあたしが幼稚園年長のとき、開業の年の昭和39年であった。祖母たちと富士・伊豆方面に温泉旅行した帰り、熱海から京都まで「こだま」に乗ったのだ。当時はまだ210km運転はしていなかったが、わざわざ速度計を眺めに行ったのを憶えている。オリンパスペンで写真も撮ったはずだが…はて今どこに？ 東海道新幹線開業時、この０系の普通車の窓に採用されていた薄緑色のカーテンは、図案家だったあたしの亡父が描いた織物生地であった。既製品が偶然採用されたのだと思うけれど子供心にちょっと誇らしかったのを思い出して懐かしんでいる。 |
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